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2010.11.21 (Sun)

責任が人を変える

今日は下記のエントリーを取り上げたいと思います。


大学とは何か


その場にいるとわからないけれど離れてみて初めてわかることはとても多いと思います。
私自身大学時代は大学について疑問を感じたことはありませんでしたが就職して大学から離れた情況にきて初めて「大学の存在意義」を疑問に思うようになりました。
といってももちろん大学全体のことはわからないのであくまで私が関わるような理系の研究分野についてです。
会社で関わる「研究」と大学で関わる「研究」はまるで別物であると誰もが感じると思います。
それは方向性が違うため当たり前なのですがそれを「当たり前」で終わらせていいのかという疑問が生じたのです。


別物になる一番大きな原因は「論文」という存在にあると考えています。
大学の研究は基本的に「論文」を書くためにやっているのであってけっして「産業」や「社会」を見据えたものではありません。
ありませんとまではっきり言い切ったのはどんなに「将来の産業へ繋がる研究」「社会に役立つ研究」といっても評価基準が「論文」なので論文以外のものは建前にならざるを得ないのです。


私が現在関わっているプロジェクトは上記したことが端的に現れています。
そのプロジェクトは最終的に「産業化」を目指したものなので基本的には「新規性」よりも「高機能」なことを本来目指します。
分かりやすい例としては今までなかった酵素が発見されてもその活性が低ければ意味がないのです。
しかし、論文になるのは単に「高活性」というよりも今までなかった活性をもつ「新規性」がより学術的な意味を持つ可能性が出てきます。
そこに大きな食い違いがでてきますがその溝を公的機関として参加している研究者には感じられません。
いったい大学としてこのプロジェクトに参加する意義をどう考えているのか聞いてみたいものです。


エントリー先で松本氏はこう述べます。


私の考えは単純明快です。全てを一概に評する事はできないとしても、私は、全般的に見て、「現在の日本の大学のあり姿は正しくなく、大きな改革がなされなければならない」と思っています。現状は、若者達の為にあまりなっていないのみならず、日本の産業全般の競争力を押し下げ、日本の将来を危うくしていると言っても過言でないと思います。


では大きな改革とはどういったものでしょうか。
その例としてとある大学のT先生という方の紹介がありました。
この先生の研究室では他の研究室とは大きく異なる方法論をとっています。
その方法論は企業と密接に関わるために「委託研究」を行っているのです。


現実に、この人の研究室では、現在、複数の企業からの委託研究も受注している由です。委託研究と言っても、受け取る金額は数百万円といった規模ですから、企業側からすれば僅かなものでしょう。「将来もしかしたら大きな需要を生むかもしれない」といった種類の、斬新でユニークな基礎研究なので、自社内にはこなせる人間が見当たらず、それ以上に、「内部のリソースを使えばもっと大きなコストがかかってしまう」故の発注だったと思われます。

T先生の監督下で受託研究を行っているチームは、企業内の組織さながらに、一人のリーダーが指揮するプロジェクトチームを組成しているらしいのですが、発注者側のスケジュール遵守の要求が厳しいので、責任ある立場の上級生も、比較的受身の下級生も、誰一人手を抜くメンバーはいないとの事です。



このT先生の研究室のやり方を非常に羨ましく思いました。
これほど社会のニーズにマッチングした教育を受けられるとは学生にとって非常に大きな財産になると思います。
まさに先ほどの問題点をクリアして「企業としての考え方はどういうものなのか」を学べる素晴らしい研究室です。
また、この研究室のやり方だと産業としての研究を学ぶとともに「新規性」についても学べます。
私は論文自体が悪いと思っているわけでなく、選択肢がないことが問題だと考えています。
ですから企業では手に負えないような「新規性」の高い研究を通じて「産業化を学ぶ」一挙両得の方法です。


このような手法を用いた大学がもっと増えると学生の質も大きく向上するのではないでしょうか。
日本の企業は大学で何をしたかなんてまったく重要視しませんが環境の変化にともないそうもいってられないでしょう。
この変化をJoe's Laboでは「新卒バブルの崩壊」と表現していますが新卒というだけでは就職できない時代に突入したようです。
すでに幾つかの大学ではその変化に機敏に対応し、秋田のとある大学では授業を全て英語で行うなど徹底したトレーニングを行う大学も出てきました。
多くの大学がこういう方向へシフトしていけば日本の未来も明るいのではないでしょうか。
第2・第3のT先生が現れることを期待します。
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