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2012.02.11 (Sat)

大阪維新に確かな手応え!

今回のエントリーは久しぶりに書評です。
とても良い本に出会ったので紹介したいと思います。


体制維新-大阪都/橋下徹・堺屋太一著





タイトル通りこの本は橋下さんが提言する「大阪都構想」について書かれたものです。
内容としては対談形式と都構想について橋下さんが書いたパートに別れています。
正直対談はなくてもいいんじゃないかと思うのですがその方が読みやすいんでしょうか。


私自身ずっと「都構想」というものが気になっていました。
なので橋本さんをtwiiterでフォローしたりして情報を集めていたのですがやはりまとまった本が一番良いだろうと思い今回に至りました。
そこで分かったことは「大阪が抱える独自の問題」についてです。

各地域ごとに抱える問題は異なると思います。
大阪においては「大阪市」と「大阪府」の二重行政・二元行政にあるとのことです。
大阪は借金だらけだということは住んでた頃から知っていましたがその問題は上記のことから発生しているというのです。
その内容はというと、大阪は大阪市が大阪府に対して独自のスタンスで動いてるため本来広域行政である大阪府の仕事も大阪市が二重に行なっているということです。
具体例としては図書館等の設備が常に「市営」と「府営」で二重に存在するため無駄な費用がかなり嵩む。
そしてそんな大阪市に対して大阪府は完全に手を出せない状態、つまり二元行政になっているのが現状というのです。

この現状に対して橋下さんは「広域行政」と「基礎自治体」を明確に分けるべきだと主張されています。
広域行政とは例えば空港・幹線道路・鉄道等の広域インフラですね。
こういったものを大阪市が大阪市のために整備すると大阪全体としての利益が反映されない形になるので大阪としての成長が阻害される。
反対に基礎自治体としてみると大阪市はあまりに大きすぎるけれど、それを大阪市役所が一元的に管理しているので住民の要望に答えることが不可能である。
東京都では区長が選挙で選ばれるため住民の要望が反映されやす区ごとの成長も促される。
それに対して大阪では区長が市役所の職員であるため、区長が見るのは人事権をもつ市役所であり基礎自治体の利益を反映した形になっていない。
このように現状は「広域行政」も「基礎自治体」もごちゃまぜになっているためどちらも手落ちになっているというのが現状のようです。

このような現状に対して「大阪都」を構想しました。
それにより大阪全体のことを考える「広域行政」を担う機関、そして大阪市はいくつかの特別自治区を設けて区長を選挙で選出し「基礎自治体」を担う機関に明確に分けるのです。
そにより大阪全体としての成長を促すとともに、各地域ごとの住民の要望に合わせた街作りを自治区で行うということですね。

この発想の根幹にあるのは「世界都市間競争に打ち勝つ」ということです。
ロンドンやニューヨークに代表される都市の発展は世界的なものになりソウルや台湾など各地域に合わせた手法で国を牽引しています。
しかし、日本においては東京という1つのエンジンしかない。
GFP500兆円、人口1億を超える日本を牽引するためにはもう1つのエンジンが必要だという考えから「大阪都構想」がスタートしたわけです。


この本の素晴らしいところはこれらのことが非常にわかりやすく、かつ論理的に展開されているところです。


「何が必要か:世界都市間競争に打ち勝つ大阪を育て日本を牽引する」
      ↓
「何が問題か:大阪において上記のような無駄がある」
      ↓
「どうすればいいか:広域行政と基礎自治体の役割・責任を明確にし全体として発展させる」


政治で日本のシステムを変えるという今までなら夢物語と思っていたことが実現するかもしれないという確かな手応えを感じました。
本にはここでは書ききれなかった細かなフォローまで全てを書いてあります。
久しぶりの超オススメ本なので是非読んでください。
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11:01  |   |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2011.01.12 (Wed)

経営の教科書

前回のエントリーに引き続き今回も経営に関する本の紹介です。


社長が押さえておくべき30の基礎科目 経営の教科書 / 新将命




前回紹介した本の著者はコンサルという立場でしたが今回紹介する本の著者は実際に社長としての経験から語っています。
しかも超大手企業で社長職3回、副社長職1回とこれまたすごい経験の持ち主でありやはり現場で培った生の意見を述べてくれます。


この本の面白いところは各章のタイトルの繋がりがよいところです。

第1章:厳しい環境だからこそ、語れる夢があるか
第2章:その夢は、社会にとって役立つものか
第3章:夢を語れるだけでなく、目標にして示せているか
第4章:目標を実行に移せているか
第5章:目標に向かってともに進める社員がいるか
第6章:心の通うコミュニケーションはとれているか
第7章:バトンを受け継ぐ者を育てているか

もうこれだけで著者の大事にすることがわかりますよね。

会社に必要なのは社会にとっても役立つような夢を社員と共有することであり、その夢を具体化して実効に移すために社員を育てる必要がる。最終的には自分の代わりなるような人材を育てることが重要である。

こんなところでしょうか。
上記したように現場からの生の意見ですが書いてあることは非常にオーソドックスだと思います。
ただそれを強調するということはいかに企業がこれらのことをできていないか示すものであり著者の意見もそのようです。
確かに少なくとも私が関わったことがある企業でこれらのことが徹底されていると感じだ企業はないです。
うちの社長や役員も読んでほしいくらい…。
社員という立場からみて「そう、これをやって欲しいんだよ!」と思ってしまうものばかりでした。
特に第5章にある「社員にとっての悲しいこと四つ」を上司が認識しているかどうかは重要だと思います。


①会社から何を期待されているかがわからない
②結果は出したが、それがどう評価されているかがわからない
③成果が評価・処遇にどう結びつくかがわからない
④将来の方向性が見えない



これは「会社」を「上司」にしてもあてはまるのではないでしょうか。
まさに今の職場はこの四つに悩まされています。

例えばうちの上司は思いつきでポンポンものを言うためいったいどれが一番やりたいことなのかがわかりません。
その全てに応えることは不可能だしだからといってやらないわけにもいかない。
結局自分は何をやるためにいるのか…?そういう疑問に陥っている人がたくさんいます。
幸い私はプロジェクトのほぼ全体の情報を得られる立場にあるので何とかその情報から私なりの優先順位をつけて仕事をしているため上司からの指示が本筋なのか枝葉なのかわかります。
しかし、それがわからない立場にいる人もいるのでそこをなんとかフォローしてやっているのが情況です。
本来は上司の仕事なのに…と思いつつもマネジメントのいい経験だと思ってやっている状態です。

どう評価されているのかわからないというのも非常に辛いものだと思います。
自分の仕事を正しく評価するためにはその前後の情報が重要です。
いろんな関係があるなかでの仕事なので全情報を抱えている上司しか判断しにくい場合もあります。
ですから常に上司と部下での情報のフィードバックをしなければいけないのですがそこを怠ると部下はだんだん自分のやってることがよくわからなくなってきます。
そのせいで仕事のアウトプットの質も悪くなっていきますが上司はその原因に気づかないで怒ってばかりだと最悪です。

成果が評価・処遇に結びつくかどうかは直接やる気に繋がるのではないでしょうか。
例えば私の派遣の世界で一番分かりやすい評価が派遣先との「契約料」です。
1時間あたり〇円とはっきり出るのでこれほど分かりやすい指標はないでしょう。
ですから当然良い仕事をしたら契約料が上がると思いますが契約の仕方次第ではそうなっていない場合もあります。
例えば3年契約で3年間一律契約だとしたらどうでしょうか。
3年後に上がるのを期待して頑張れという人もいるかもしれませんがそれは酷というものです。
同じ3年でも成果に見合う対価を一定の期間(半年とか1年)で受けなければモチベーションも下がるでしょう。
現在の職場はこの点はよくてしっかりフィードバックを受けているように感じます。
しかし、辞めさせる人材を辞めさせないという点では最悪かもしれません…まぁ日本の企業はどこも似たようなものかもしれませんが。

将来の方向性が見えないというのは仕事の質を下げる最大の要因だと考えます。
将来があるから今やるべきことが見えてくるのに、将来どこへ行くのかもわからず現在の仕事の質を上げろという方が無理です。


これらのことを総合すると「情報共有は企業の生命線である」といえます。
また、これらのことを今の職場で嫌というほど知らされました。
たとえ社長や上司に「やりたいこと」「社員に期待すること」「会社の方向性」などがあっても社員に伝わらなければまったく意味がありません。
この情報の共有化をするだけで生産性は何倍も上昇するのではないでしょうか。
そのために第5章で社員にたいしてどうするかを語り、その方法論として第6章にコミュニケーションを説いたのだと思います。
この本を上司と会社の社長・役員にプレゼントしたいところですが…逆にコミュニケーションが悪くなりそうなのでやめておきましょう。
05:23  |   |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2011.01.10 (Mon)

グレる勧め

12月から正月にかけて出張の移動と長期休暇で時間があったのでいつもより本を読んでいましたが、けっこう当りが多かったです。
というわけでお勧め本第1弾です!

「決断できないリーダー」が会社を潰す/冨山和彦





この本はとっても薄いしタイトルがなんだか煽りすぎなので全然期待してませんでした。
ところが凄く詰まった本で読んでて興奮してきたとても熱い本です!


著者は元・産業再生機構のCOOで、数々の企業を再生させてきた方です。
そういう実際の現場で得た経験を元に書かれているので話としてはとても生々しいものであり教科書のような綺麗さはありません。
だからこそ訴えるものがあり非情に勉強になりました。


その中でも興味深かったのが「会社の倒産は詰まるところ、人間の弱さの問題」という項目です。
私の今までの感覚では倒産する会社というのは「商品がダメ」とか「販売がダメ」などビジネスに問題があるというものでした。
しかし著者はこれを否定します。
著者が産業再生機構で関わった会社は決して戦略展開に問題があったわけではなく、非常に人間的な生々しいものだと表現します。


会社がどの方向性に舵取りしたらいいかなんて話は、マッキンゼーでも雇えば、当たり前の正しい結論を出してくれます。当たり前の結論は出てくるのですが、戦略的な合理性で組織全体を引っ張って行けるか…(中略)…そこが成否の鍵であり、難しいところなのです


ここだけ読むとなんでこれができないのかと疑問に思いましたが次を読んで意味がよくわかりました。


そして、たいてはそれができないのです。それは結局のところ、人間の強さ弱さの問題だからです。たとえば、人を半分に減らすことが合理的で正しい判断だとしても、実行すれば内外からすごく叩かれます。それはそういう批判をされた人じゃないとわかりません。公で叩かれるということは、実は内側の世界では、身内からその何倍も叩かれ、批判されているんですよ。それこそ、怪文書みたいなものがいいぱい出まくってるんです。いくら頭が良くたって、たいていの人はそれができるほど強くありません。


このような立場におかれるからこそ正しいとわかっていることが出来ないんだ、と非常に訴えてくるものがあります。
これを読んでいて思い出したのは経営判断と比べるととても些細な経験ですが私も大学時代にサークルの改革をしました。
私の代になったとたんに今までのやり方を全否定して新しいやり方を導入していきました。
もちろんこれはサークルという閉じた世界なので公に否定されることはありませんが、やはりOB・OGで否定してくる方はかなりいました。
また、内側からも否定する声はあったし賛同してくれる人でもやりすぎじゃないかという雰囲気が伝わってくることもあります。
幸いなことに結果もついてきたのでよかったのですが本当に苦しかったことを覚えています。
あれを公の場でやられたり怪文書のような内側からのはっきりとした抵抗があったら私にできるかというと…。


このように実際の現場で修羅場をいくつも経験されている著者の言葉には重みがあります。
そんな著者の嬉しい意見が「グレてストレス耐性を身につける」というものです。
このグレるというのはもちろん不良になるとかそういったものではなく、安定した環境を自ら捨てろということです。
著者は東大卒のいわゆるエリートですがいきなり外資のコンサルに入りました。
今の時代なら十分なエリートコースと言えますが当時はとしては完全にエリートコースから脱線したグレる行為だったそうです。
その後も会社の設立に参画して無名のコンサル会社で働くわけですからそうとうなグレ方ですよ。
やはりそうとうもがいたそうで、そこで様々な失敗を経験して強くなったということです。


ここで最初に「嬉しい意見」としたのは私が今の仕事を選んだのも「グレる」ためだったのです。
内定をもらった会社は大企業に分類される会社なので安定した道を選ぶなら絶対にそちらの道を選ぶべきでした。
しかし、内定が出揃ってどの会社に行くか考えたときに「自分が望んでいるのは安定した道なんだろうか…」と疑問が湧き、考えて考えた末に今の仕事を選んでいます。
幸いなことに?雇用制度に守られていないので常に自分を追いこんで仕事ができたり、今の職場では頼るべき先輩が誰1人いないなかで0から自分でもがいて仕事を勧めたりと良い経験をさせてもらっています。
ただ著者と比べると全然「グレたりない」のでこの1・2年の間にさらなる「グレる」機会を狙っていますが…。


とにかくこの本は刺激に満ちています。
経営のための本ですが経営を目指していない人でも「経営トップの考え方」を知るのは仕事に大きなプラスになるのではないでしょうか。
著者のいう「戦闘力」を身に着けたくてウズウズしているこの頃なので今年もグレていきたいと思います!
00:04  |   |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2010.10.17 (Sun)

「個人」として「世間」のなかに生きるのは可能なのか?

今回は本の紹介です。
久しぶりの大ヒットなので是非読んでいただきたいと思います!

「空気」と「世間」 / 鴻上尚史





いつからでしょうか、ここ数年「空気」という言葉をよく耳にするようになりました。
一番典型的な使い方が「空気を読め」という言葉でしょうか。
そういえば「KY(空気が読めない)」という使い方はあまりしなくなりましたね。
それはともかくその「空気」とは何なのかを「世間」という言葉と関連付けて説明した本であります。


空気の説明をするために本書ではまず世間について掘り下げています。
この世間については阿部謹也という方が研究されていたようでその研究を引用しながら以下のように定義しています。

世間のルール1:贈与・互酬の関係
世間のルール2:長幼の序
世間のルール3:共通の時間意識
世間のルール4:差別的で排他的
世間のルール5:神秘性

このように定義した世間に対して空気は「世間が流動化したものが空気」と定義します。
流動化というとわかりにくいですが要は上のルールのうちいくつかを含んだ条件下になったときに「空気」が生まれると判断します。


このような流れで話が進むのですが私にとって非常にためになったのは「世間と社会」の対比です。
世間が上記のようなものだとすると社会の一番良い例が欧米のスタイルです。
世間に生きる日本人は常に上記のようなルールに支配されているため「個人」という存在がありませんが欧米では逆に「個人」が先立って存在します。
この「個人」が生まれる理由は自分の存在を「神」との対比により確認することから来るらしいのですがそこもとりあえず割愛します。
とにかくこの「個人が生きる社会」と「個人がない世間」という対比が私自身がここ数年で抱いていた違和感をはっきりと解決してくれたのです。


その違和感をシンプルに表現すると「自分はちょっと変わってるんだな」ということです。
こういう考えをここ数年で急に持つようになりました。
ここ数年というはつまり社会人になって会社で働くことになったことがきっかけだと思います。
学生時代までは「自分が変わっている」なんてことは思ったこともありません。
むしろ「一番標準的な考え方をする」という自負すらありました。
しかし、周りからは「変わってる」と言われていたのでそれが納得できませんでした。
その腑に落ちない感覚がこの本を読んですっと解消されたのです。
私に対する違和感の原因、それは私が「世間」ではなく「社会」で生きていたということでした。


上記したように社会では「個人」が重要になります。
世間では上記のルールが重要になります。
そして私自身がどちらを重んじて生きていたかと振り返ると確実に「個人」だと言い切れるのです。
まず贈与の互酬の関係という贈り物はお返しが前提になっているという考え方が一切考えられませんでした。
贈り物はプレゼントとして「渡したいから渡すもの」であり「習慣だから渡すもの」ではありません。

また長幼の序に関しても例えば部活・サークルで先輩だから敬うということはまったくありませんでした。
能力があれば年上だろうと年下だろうと尊敬しますが「先輩が絶対」という考え方には賛同できません。
なので高校でも2年生のときに顧問の先生に「先輩より自分の方がうまいんだから自分をつかうべきだ」と主張したり、サークルでも不要だと思える伝統は全て一新しました。

共通の時間意識というのはわかりにくいですが本書では「お互いに同じ時間を生きていると思うこと」だそうです。
その例として「親子心中で子供が助かったときに子供が残されたと表現するのは親子は共に同じ時間を生きるべき」という考え方や「長時間のダラダラ残業は同じ時間を生きているということを確認するため」とあります。
こういう考え方も私の場合はまったく理解できず、基本的にマイペースに自分の時間を使うタイプです。
それは自分勝手という意味ではなくお互いに今やりたいことを調整しあってその時のベストな配分で時間を使っていくべきだという考え方です。

差別的で排除的というのも私の信念である「多様性」、つまり違うことは当たり前だという考え方に大きく反するものです。
世間では「村八分」という古い言葉に代表されるようにルールに反するものを徹底的に排除します。
しかし、「個人」で生きる私には違う個人が違う生き方をするのは当然であり個人間の衝突があればそのつど調整をすればよいと考えています。

最後の神秘性も「しきたり」「伝統」「迷信」という例がありますがやはり相容れない考え方です。
論理的に説明できない事象をいつまでも大切にする理由は私にはわかりません。
というよりある人がその論理的に説明できない何かを大切にするのはまったく構わないし批判の対象にもならないのですがそれを他人に押し付ける気持ちがまったくわからないのです。
もちろん当人にとって押し付ける相手は「同じ世間で生きている人」なので他人ではないのでしょうけど。

このように「社会」で生きる「個人」が「世間」で生きる人の中に入れば当然「変な人」になるんだろうなとしっくりきたのです。


そしてそれは今の職場の部下に当たる子との違和感にも説明がつきました。
その子とは基本的に生きている世界が違うなという感覚をもっていたのですがまさに「社会」と「世間」の違いなのだとわかりました。
日本でも世間は弱まってきましたが田舎ではまだ根強いとあるとおり、やはりその子は田舎育ちで私には考え方がそこで固定されているように思います。
その子の特徴は「世間」で全て説明がつくので「社会」で生きる私と考え方が違うのは当たり前だったのです。
それをなんとかすり合わせられないかと試行錯誤しているのですがその方法の道筋がなんとなく見えたような気がします。
っと言っても具体的にはまだ何もないのですが「病気の原因がわかってホッとする」ような感覚とでも言えばいいでしょうか。


ここまで「個人」を強調して書きましたが私のなかに典型的な日本人としての部分も多く存在します。
その場の空気を読んで「その場で適切と思われる発言」をすることも多くあることは事実です。
それは苦痛ではあるもの、その場に適した「目的」を達成するためには必要な措置だと考えています。
そして、この本を読んで「個人」として生きながらなおかつ「空気」も読む自分の存在に理由がつけられた気がします。
それはこの「中途半端に世間が壊れた日本」で生きていく「最適解」だったのではというものです。
本書で出てくるアメリカの行き過ぎた「個人」の社会にも日本の「世間」の社会にも問題はあります。
だからその両者のバランスをとりながらなるべく「窮屈でない生き方」が私の生き方だったのかなと思っています。

これからは益々日本の「世間」が壊れていくことになるでしょう(本書では反対に一部はより強固な世間を構築する可能性があるとしていますが)。
もう少し生きやすい「社会」になっていくのかなとちょっと期待しています。
21:46  |   |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2010.09.05 (Sun)

サラリーマンの力

漫画「エンゼルバンク」が終了してしまいました。


<概要>
龍山高校で英語教師をしていた井野真々子は、教師としての成果を挙げながらも教師でいることに飽きてしまい、転職を決意する。そんな時、桜木が主催するビジネスセミナーの会場で、桜木に"転職代理人"・海老沢康生を紹介される。「人の価値は相場で決まる」「30過ぎたら利息で暮らせ」などの海老沢や桜木のアドバイスを受け、教師を続ける事を決意しかかっていた井野だったが、海老沢の勧めで海老沢が所属している転職サポート事業・ライフパートナーに転職する。
井野は海老沢直属下となり、キャリアパートナーとなるが、仕事に関する何の予備知識もないまま、いきなりクライアントの担当を任される。


wikipediaより

エンゼルバンクの前作「ドラゴン桜」では東大入試へ向けた高校生のストーリーを描いた異色の作品でしたが、エンゼルバンクはその社会人版です。
ずっと読んでいたのですが第14巻でついに終了となりました。


この作品は「転職」を1つのテーマにしていますが、転職はきっかきにすきず「社会って本当はこういうところ」ということを描いた作品だと思います。
ドラゴン桜が「大学受験って本当はこういうもの」ということと同じですね。
この両者の作品は必ず「王道」を行くということだと思います。
ドラゴン桜では「受験テクニック」などを多数駆使するわけですが、最終的に必要なのは「こつこつと努力すること」という非常に単純でありでも重要なことを示しました。
ではエンゼルバンクでの「王道」とはなんなのでしょうか、社会の生き方に王道なんてあるんでしょうか。
しかし、1巻から14巻まで通して強いメッセージを発していることが1つあります。


社会をよくするにはビジネスしかない


これこそが伝えたいメッセージだと思います。
とっかかりとして転職をテーマにしたのも「日本の労働人口の流動性は3%しかない、逆にその3%を転職会社として支配すれば思い通りのビジネスに人材を送り込める」という発想からです。
そして登場人物である海老沢は「日本支配計画」と称して本気でそれに取り組んでいるんです。
なんかこうやって言葉だけ並べると陳腐な感じがしますが、それこそ「常識という枠」で視野を狭めている証拠かもしれません。

思い通りのビジネスの例として「育児」「農業」「医療」がでています。
「育児」は現在の女性の社会進出にともなう需要の増大を目指してベンチャーを立ち上げています。
というよりこの育児の問題をなんとかしないと女性の社会進出は困難を極めることは間違いないので「育児ベンチャー」を通して社会を変えるということです。
また農業については「現在の農業は産業として成立していない」ことを取り上げて「農業ベンチャー」を立ち上げます。
産業として成立するということはつまり少ない人で多くの生産を行うことで、今の日本の農業とはまったく別物です。
それを達成するためにそのベンチャーは今までの常識をやぶり「丹精こめない農業」を目指します。
最後には「医療」にまで踏み込んでいます。
日本の医療の崩壊の理由を説明し、特に埼玉や千葉で医者不足であるため千葉での病院経営に乗り出します。
その診療方法も画期的であり待合室で事前診察と投薬がなされるというものです。

これらの詳細は是非漫画で確認してください。

最後の14巻では司法と教育をサラリーマンの力で変える方法を考えようというところでとまっています。
これらにどう立ち向かうかはわからないまま漫画は終了しました。



この漫画は完全な「サラリーマン視点」で書いてあるため現在の制度を変えるような「政治的」な話は全然でてきません。
「新入社員の一括採用」を肯定するなど賛成しかねる点も多々ありますがそれはサラリーマン視点に徹したからかもしれません。
それでもビジネスを通した社会変革という考え方は非常に賛成できます。
というよりそれしかないようにも思えます。
なぜなら公務員の側には今の日本をよくしようと思えば思うほど自分達の仕事がなくなるのでメリットがありません。
逆にビジネスならそれを通して利益を生むことで社会変革に繋がるためデメリットの方が少ないしょう。


ドラゴン桜・エンゼルバンクは両者合わせて完結した作品になっているように思います。
今の情況はどうなっていて、それに対してどう動けばいいのか。
それを考える力がもっとも大事だというのが両者を通じたメッセージだと思っています。
機会があれば是非読んでみてください。
23:50  |   |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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